ユニバーサル校正器 9100

他を寄せ付けない校正可能機器の幅広さ

9100 のように、多用途性と簡単さを兼ね備えた包括的な校正器はこれまで存在しませんでした。モデル 9100 は PCMCIA カードに対応しておりスタンド・アローンでの利用が可能で、15 種類の汎用試験装置の校正をこのポータブルな校正器一台で行うことができる独自の機能を備えています。品質システムの要件に準拠した校正証明書を直接作成することもできるため、9100 はコスト対効果が高く、日常的なニーズに対するシンプルなソリューションとなり得るマルチファンクション校正器です。

9100 シリーズの利点である独自のプロシージャー・モードでは、校正プロセス全体を通してステップごとにガイドが表示されます。これにより、優れた校正を低コストで行えるだけでなく、より短時間で行うことができます。9100 シリーズは、今まで 1 つの校正ソースからでは不可能だった幅と深さを初めて実現したマルチファンクション校正器です。1050V の DC および AC 電圧、400MΩ の可変抵抗値、20A の DC および AC 電流（オプションの電流コイルから 1000A）に加えて、9100 シリーズは、40mF の連続的な可変キャパシタンス値と 2.5 ミリジーメンスのコンダクタンス値を可能にしました。また、デジタル合成され位相ロックされた正弦波、矩形波、三角波、インパルス、台形波、最大 10 MHz の可変振幅パルス、2秒までのパルス幅、0.05 % ～ 99.95 % のデューティ・サイクルを実現します。2 種類のオシロスコープ校正オプションがあり、どちらかを追加していただくと、250 MHz または 600 MHz までのオシロスコープの校正に波形が出力できます。絶縁 / 導通テスター・オプションを取り付けると、1000 V の試験電圧で最高 2GΩ の抵抗を合成できます。また、電力校正オプションを取り付ければ、さまざまな位相の電圧・電流を同時に発生させることが可能となり、1 MW あるいは 1 MVAR までの電力計を校正できます。

より速い処理校正

今日の校正部署における多様で大量の作業負荷に対処するには、多機能であるだけでなく、処理量を最大まで高めた校正器が必要です。

その点、9100 は独自のプロシージャー・モードで経験の浅いオペレーターを全校正プロセスを通してガイドし、さらに校正結果を接続したプリンターから直接プリントアウトすることができます。

通常よく使用される機器であれば、多くの場合、必要な校正プロシージャーは当社の広範なプロシージャー・ライブラリで見つかります。

独自のプロシージャーを作成したり、校正の全てを自動化して IEEE-488 バス経由で管理し、目的のデータを取り出すには、MET/CAL Plus ソフトウェアを使用して、9100 を PC ベースの校正ワークステーションに統合します。

9100 はマニュアル・モードでも操作は簡単で、ヒューマン・エラーを最小限に抑え、校正プロセスをスピード・アップします。

電圧、電流、抵抗など、頻繁に使用する機能は正面パネルにキーがあり、ボタンを押すだけで作動させることができます。正面パネルがたくさんのキーで見づらくならないよう、使用頻度の少ない機能はスクリーン・メニューとソフト・キーを使用して選択できます。

出力値の調整方法は 3 種類あります。数値の入力、カーソル・キーの使用、そして回転ノブの使用です。校正操作に合うものを選択してください。良く使用するレンジ・シーケンスはいずれもソフト・キーから実行することができ、D および D% モードでは出力偏差を一目で確認できます。